暮らしと家具と
要望があり工房を始めて最初の椅子を5年ぶりに作りました。
一見、椅子らしいシンプルなデザインでありながら、前脚と肘を動物的で柔らかい形にしています。
前脚と肘だけ作り込みをしたのは、人が座った時には後脚も背もたれも前から見ると隠れるから
椅子に座ったとき触れる部分が人と寄り添い溶け込むようなフォルムを作りたかった。
そうすれば、暮らしの風景も柔らかくなって心地良い時間が流れるのでは。
家具のデザインは、それを使う人の姿が溶け合うように想像していて作ることで
人の暮らしに馴染み、豊かになり永く愛されるのはずだ。
作りながら、そんなことを思っていたなぁと
初心を思い出して、嬉しくなる。