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組み合わせ

指物家具職人というお仕事は、おもしろい。
けれど、おもしろいと思うのと同じくらい難しい。

なんでもできなければならない職業だから、成長するのにとにかく時間がかかるのだ。
ドラクエ3でいうところの賢者のような職業だと思っている。

木工の技術や知識、経験は、もちろんのこと。
デザインには人間工学の知識や当工房の特性を理解することが必要で
椅子張りをするなら最低限の縫製の知識、その家具が映える空間、インテリアを設計できる知識、
ダイニングセットを作るとしたら、そのテーブルの上に並べられるうつわの相性を把握しておくこととか、
そのうつわにはどんなお料理がのればよいのかとか、、挙げればキリがない。

暮らしの中に家具はあるのだから。
プロとして暮らしのことをお客様に提案できるようにならなければならない。
これは、ダラダラとマイペースに生きてきた私にとって、とんでもないハードルだ。

実際、家具職人として独立して段々そのことに気付き、色々なことを少しづづ磨いてためて、
ようやく私の形というものが少し見えてきたような気がしている。

その成長の過程でも私は、色んな人と組み合わせて家具を作らさせて頂いてきた。
組み合わせることは、自分を殺すことになるのではないかと悩んでいたこともあった。
まわりで活躍する同世代の作家、職人をみると自力で輝いていて眩しい。
自分の個性ってなんなのだろうと。

ただこれは私が捉えている家具という幅の広さを考えると組み合わせることの方が自然なことではないか?
むしろそれが自由自在にできる方が難しいし、形になったときの喜びは得難い気持ちになる。

そうか。組み合わせで作れることが家具職人の1番の魅力であり私自身1番楽しいことだと思うようになった。
それが自覚できた今は、次にどんな職人とお仕事をしたら良いだろう、楽しいかなと

街をあるいていて、ごはんを食べていて、テレビをみていても考えてしまう。

もっといろいろな人と楽しんで、人生を遊びたい。

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